今回3曲目として選んだのは、Celtic Woman(ケルティック・ウーマン)の「You Raise Me Up」。荒川静香さんが、トリノ・オリンピック女子フィギュアで金メダルを獲得した時のエキシビジョンの曲、と言ったらわかるかもしれない。17年前の2006年のことだ。
実はオリジナルは、2002年のSecret Garden(シークレット・ガーデン)のアルバム収録の曲。Celtic Womanはこれを2005年にカバーしたものだ。日本人に広く知られたのは、やはり荒川静香さんのエキシビジョンで使われたからかもしれない。わたしもこの時に初めて聞いて、心に残ったのがきっかけとなった。
まずは、YouTubeでこの曲を聴いてみよう。
⚫︎Celtic Woman「You Raise Me Up」
(original version)
https://youtu.be/Yfwlj0gba_k
(short version 英語歌詞付き)
https://youtu.be/rHodUyRTFms⚫︎荒川静香「You Raise Me Up」(トリノ・オリンピックのエキシビジョンで使用)https://youtu.be/H7R9ectjTpY
では、「英語の歌を読む」3曲目、行ってみよう!
『You Raise Me Up』
When I am down and oh my soul so weary
わたしが落ち込んで、魂が疲れ果てた時
When troubles come and my heart burdened be
苦難におちいって、心が押しつぶされそうな時
Then I am still and wait here in the silence
そんな時は、わたしは動かずに、ここで静かに待つ
Until you come and sit a while with me
あなたが来て、わたしのそばに座ってくれるまで
You raise me up so I can stand on mountain
あなたが力をくれるから、山の頂きにだって立つことができる
You raise me up to walk on stormy seas
あなたが勇気づけてくれるから、嵐の海を渡ることだってできる
I am strong when I am on your shoulders
わたしは強くなれる。あなたの支えがあれば
You raise me up to more than I can be
あなたが励ましてくれるから、今以上のわたしになれるんだ
〈間奏〉
There is no life no life without its hunger
飢えることのない人生なんてあるわけがない
Each restless heart beats so imperfectly
心臓はそれぞれ休むことなく鼓動を打つ、とても不完全に
But when you come and I am filled with wonder
だけど、あなたが来て驚きでいっぱいになると
Sometimes, I think I glimpse eternity.
ときどき、永遠というものを少し理解したって思う
You raise me up so I can stand on mountain
あなたが力をくれるから、山の頂きにだって立つことができる
You raise me up to walk on stormy seas
あなたが勇気づけてくれるから、嵐の海を渡ることだってできる
I am strong when I am on your shoulders
わたしは強くなれる。あなたの支えがあれば
You raise me up to more than I can be
あなたが励ましてくれるから、今以上のわたしになれるんだ
〈転調〉
You raise me up so I can stand on mountains
あなたが力をくれるから、山の頂きにだって立つことができる
You raise me up to walk on stormy seas
あなたが勇気づけてくれるから、嵐の海を渡ることだってできる
I am strong when I am on your shoulders
わたしは強くなれる。あなたの支えがあれば
You raise me up to more than I can be
あなたが励ましてくれるから、今以上のわたしになれるんだ
ケルティック・ウーマン(Celtic Woman)は、アイルランド出身の女性4人組(メンバーは色々変遷)のグループだ。"ケルティック"という名前の通り、「ケルトの美しい音楽を女性ユニットで世界に広めたい」というコンセプトで音楽活動を始めたそうだ。
しかし、最初にも書いたが、元々この曲は、Secret Garden(シークレット・ガーデン)の2002年のアルバム「レッド・ムーン」に収録されていたものだ。
シークレット・ガーデン (Secret Garden)は、ロルフ・ラヴランド(ノルウェー、ボーカル,ピアノ)とフィンヌーラ・シェリー(アイルランド、ヴァイオリン)の二人組である。
2003年にアイルランドの歌手ダニエル・オドネルがカバーしてヒットした後、多くのアーティストがカバーしている。わたしが知っていたのは、今回取り上げたケルティック・ウーマンだが、シークレット・ガーデンのゲスト歌手の歌を聴いてみたら、これもすごく良かった。なお、カバー曲の場合の歌詞は短い〈short version:There is no life〜のフレーズ部分が無いもの〉が多いが、今回はオリジナルの長い歌詞バージョン〈original version〉で訳してある。
というわけで、オリジナルである「Secret Garden + ゲスト歌手」版と、オランダの歌手「Martin Hurkens」のカバー版を聴き比べてみよう。
⚫︎You Raise Me Up(Secret Garden with Espen Grjotheim and Tracey Campbell)
https://youtu.be/sHpwbh9lxxY
⚫︎ You Raise Me Up(Martin Hurkens)https://youtu.be/4RojlDwD07I
この曲は色々な楽器でもカバーされている。歌が無くても「You Raise Me Up」は素晴らしい。この2曲を是非聴いてほしい。
⚫︎You Raise Me Up(石川綾子ヴァイオリン)
https://youtu.be/NhjpStz1CRg
⚫︎You Raise Me Up(Fernando Lopezトランペット)
https://youtu.be/lMW9EkIRadQ
これだけYouTubeを聴くと「You Raise Me Up」のメロディが頭から離れなくなってしまうかもしれない。でも、それだけ多くの歌手も楽器演奏家もカバーしている素晴らしい曲だ、ということではないだろうか。
この曲の〈you〉は、〈夫〉だったり〈妻〉だったり、場合によっては歌詞の聖歌イメージから〈主〉だったりすることもある。でも、わたしにとっては🙋♀️(妻)である。今まで仕事でつらかった時、苦しかった時に、何度も何度も聴いて、その度に力をもらって乗り越えることができた。
感動や勇気を与えてくれる音楽は、世の中にはたくさんある。(淀川長治さんの語り口で (笑))
「いやぁ、〈音楽〉って
本当にいいもんですね。
サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」
今まで訳した「懐かしの英語の歌」もどうぞ!