強い日差しの中、軽井沢本通りを南に向かって歩いていた。真夏を避けて9月後半にやってきたのに、軽井沢も暑い。
軽井沢本通り。軽井沢駅北口から旧軽銀座まで約2km弱の一直線の道路。
「ささやきの小径」のような心地よい木陰はほとんど無く、足と腰はもう悲鳴を上げていた。
どこかカフェでひと休みしようかと探してみたが、この通りには意外に見当たらないのだ。しかも、地図で見つけたカフェの前にやっとたどり着いたら、何とお休みではないか。途方にくれていたら、通りの真向かいに「氷」の旗がはためいているのを見つけた。まるで砂漠の中のオアシスに出会った気分。
旧軽井沢ロータリーと軽井沢駅のちょうど中間地点、東雲(しののめ)交差点の角に、その『Cafe BRONCO』はあった。
「Cafe&クレープ/軽食ブロンコ(BRONCO)」(長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢東23-12)。
お店の右側には、クレープのテイクアウト。今度来た時に食べよう!
お店に入ると、真ん中のテーブルに若い女性客3人が食事を取っていた。私たちは、窓際の大きな切り株のデスクに座った。ドアも窓も開け放たれて、実に気持ちがいい。冷房はないのに、太陽の陽射しに当たらないだけで涼しく感じる。砂漠の中のオアシスにいる気分だ。
旧軽銀座の「ブランジェ浅野屋」で軽くパンを食べたばかりなので、ここでは喉を潤すだけだ。バナナジュースとブルーベリージュースを注文した。
🙋♀️バナナジュース、🙋♂️ブルーベリージュース
ジュースを持って来てくれた時に、店員さんに聞いてみた。
「軽井沢なら涼しいと思って来たら、結構暑いんですねえ。やっぱり、今年はずっとこうなんですか?」
店主らしき男は、ダミ声でこう答えた。
「ここは”高原”だからね、日差しが強いんですよ。」
確かに、気温は25℃くらいだが、太陽の下にいるととにかく暑い。
風の吹き抜ける店の中から見える景色
ジュースを飲みながら、ぼうっと窓の外を眺めている時間が心地よい。開け放たれた窓の外には、修学旅行だろうか、中学生くらいの男の子や女の子のグループが、地図を片手に歩いているのが見える。
旅に出かける前に、ガイドブックで行きたいお店の候補は探しておいたが、「BRONCO(ブロンコ)」というお店は知らなかった。しかし、こうやってぶらりと入ってみると、小さなお店だが、切り株のテーブル席でゆったりくつろげて、実に快適なのだ。旧軽銀座のお店とは少し違った、これぞ地元のカフェ。こういうお店に偶然に出会えるのも、旅の醍醐味というやつだ。
フレッシュジュースで身体もリフレッシュ。疲れた足と腰の痛みも大丈夫そうだ。元気が出たところで、「よし、軽井沢駅まで頑張るか」と立ち上がった。
会計の際に、妻が「ごちそうさまでした。美味しかったです。風が涼しいですね。生き返りました!」とお礼を言うと、店主が「ありがとうございます。軽井沢は”高原”で日差しが強いから、なるべく木陰に入りながら歩くといいですよ」という返事が、笑顔と共に返ってきた。
「また"高原"😊。この夏は客から暑いね〜と言われるたびに、”高原だから…”と言ってたのかもしれないね。」
「そうかも(笑)。さてと、いざ、軽井沢駅だ!木陰を選んで歩くとするか…。とはいえ、この通りには木陰なんてほとんど無いなぁ💦」
「私の日傘に一緒に入ろう、ほら⛱️」
花(ペチュニア?)は、"高原"の強い日差しを浴びながらも、元気に咲いていた。
妻の日傘の端っこを時々借りつつ、街路樹があれば、ほんのわずかでも木陰に飛びこみながら歩く。
軽井沢駅まではもう少しだ。
今回の「軽井沢の旅」の記事です。
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